柿谷カウンセリングセンターはリアリティセラピー(現実療法)を主とし全人的アプローチを目指していす

頭は体の一部だよね

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「心と体の健康」 -記憶はつくられる-(2001年1月22日)---第46号

このメールマガジンは、不定期に発行されます。

大変ご無沙汰をしております。今年初めてなので、明けましておめでとうございます、 と挨拶をするというのが順序でしょうか。本年もよろしくお願いします。

私の住んでいる町の小学校で、教師の子どもに対する体罰を巡って、新聞ざたに なっています。親が子どもの証言に基づいて、学校に抗議し教師を担任から外す ようにと要求しているとのこと。新聞でしか情報を得ていないので、真相は分かりま せんが、教育界にはこのような問題は今後もおこり得ることだと思います。外的コン トロールを身につけている教師にとっては、子どもが引き起こす問題については、批 判し、押さえつけ、罰を与える、等々の方法がベストだと思えるからです。そして、そ れでうまくいっていたクラスも存在するからです。しかし、外的コントロールから選択 理論に変わらなければ、本当の解決にはならないと思います。最近教育関係者に話 をする機会が増えていますが、選択理論敵対応に対しては、皆さん驚きの反応を示 されます。

さて、今回の子どもの証言に基づいての抗議について、問題点があります。記憶は つくられるという事実が見落とされているということです。昔、米国でカウンセラーが、 この女性がこのような問題を抱えているのは、過去に「性的虐待」があったはずだ、 と思ってクライエントに接していると、最初それを否定している女性クライエントが、 「そう言えば、、、」と思い出すことがあるのです。そして、当初は父親がその加害者 として訴えられ有罪判決を受けていたことがありました。被害者同盟が結成されて、 やがて、記憶はつくられることが分かるようになりました。記憶はテープレコーダー で録音をしたような形で脳に貯えられているのではないのです。話をしている過程で 変化していく可能性があるのです。そして記憶が変わっていっても、変わったものが 真実だと確信していくのです。講談社から『記憶は嘘をつく』という本が出版されてい ます。この本の原題はWhite Gloves(白い手袋)で、著者は白い手袋についての鮮明 な記憶を持っているのですが、事実とは違うものなのです。岩波書店から『傷つきや すい子どもという名の神話』という本も同じ系列です。ですから昔の傷を話すやり方の カウンセリングでは、話せば話すほど、事実と違って変化している可能性があります。

親がこのことを理解していたら、子どもを大人の論争に証人として引っ張りだすことは しなかったかもしれません。過去に触れずにこれからどうするかの話し合いなら有効 でしょう。