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心と体の健康
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批判はいいことですか?(その6)(2000年2月24日)-----第18号
このメールマガジンは、不定期に発行されます。
フィードバックと批判には違いがあります。意見を述べることはフィードバックです。どなた かが自分のプロジェクトに対して人の意見を求めることで有益だと書いて下さいましたが、 私は多くの場合、これはフィードバックだと思います。フィードバックをするときに批判のな いやり方をいかにするかが鍵なのかもしれません。
私達が日本で取り組んでいるリアリティセラピーの集中講座は、これを目指しています。あ る人がカウンセリングをしたとします。これはロールプレイです。講師も受講生も批判する やり方を身につけていたら、ロールプレイは怖くてできなくなります。日本のカウンセリング 界では、大勢の人の前でロールプレイをするということがあまりなされていません。ある受 講生の方が、別のカウンセリングの学びでは、教師が「ああではない、こうではない」と口で は言うが、では先生見せて下さいよ、と言ってもあまり見せてもらえない。かりに見せてもら えたとしても私にも、「ああでもない、こうでもない」と言えます。しかし、リアリティセラピーの 講座では、講師は一切の批判をしない、しかし、カウンセリングの仕方ではこうもできます、 ああもできます、と別のやり方を見せてくれます。それもそうしなければいけないという意味 でなく、、、。
私達が目指しているのは、批判をしないでフィードバックをする方法をいかに身につけるか です。受講生全員がこのやり方を身につけると、他の講座ではロールプレイが怖くて避けた くなるのに、私達のグループでは、ロールプレイが楽しくなるのです。
批判的な雰囲気には恐れがあります。恐れがある場合は、どんな装いがなされていても、 批判精神があるのかもしれません。フィードバックに恐れは通常ありません。そしてこのフィ ードバックをベースにして、自己評価がなされるのでしょう。自己評価は真空状態ではでき ません。親子、夫婦の人間関係で、フィードバックはお互いになされています。批判のない フィードバックをいかにするかが課題なのでしょう。
こういう意見の背後には、実は私達の基本的欲求という大切な問題があります。批判によ ってこの基本的欲求が満たされなくなることが問題なのです。そんな状態が長く続くときに、 心の問題も起こってくるのです。ぼちぼちそんなことに触れる時期がきたのかもしれません。 批判について多くのご意見(フィードバック)を感謝します。意見が違ってもご愛読下され感謝 です。
1978年に柿谷カウンセリング・センターを開設。1984年3月にはグループホーム大磯ハウスを設立。リアリティセラピーに関しては米国ウイリアム・グラッサー協会が認定した日本人初のインストラクターであり、日本初の「リアリティ・セラピー」認定講座を主催するなど先駆的な働きをし、現在も第一人者として活躍中である。
上記のリンク先での質問に答えることにより、 生まれつき備わっている「5つの基本的欲求」の強さ・弱さを調べることができます。 自分や他人の基本的欲求の強弱を知ることにより、様々な人間関係に役立てることができます。 無料でご利用できます。なお、当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。